商標活用事例10(ヒット商品がでたらすぐに模倣品対策)

ヒット商品がでたらすぐに模倣品対策

この商標活用事例は、特許庁発行「事例から学ぶ商標活用ガイド」に掲載されている事例を紹介するもので、それを編集・加工等しております。
詳しくは、「事例から学ぶ商標活用ガイド」(特許庁)の中の「商標制度活用事例10」をご参照ください。

大ヒット商品がでたら、商標権をフル活用して模倣品対策

株式会社キャロットカンパニーは、自社ブランド「anello」(アネロ)の口金付きリュックが爆発的に大ヒット。この大ヒット以降は、自社ブランドを前面に出した商品展開が急速に拡大し、「anello」は主要ブランドに成長。

ECサイトで人気1位を獲得するなど有名になっととたん、わずか2週間ほどで、ECサイトを中心に模倣品が出回り始めた

当時はまだブランド名を商標登録していなかったため、すぐに出願・登録して模倣品対策を開始

様々なECサイトに対し、模倣品を見つける度に連絡・削除依頼ということを根気よく続けた。また、税関に輸入差止申立てを行い、実際に模倣品の輸入を水際で阻止。さらに、模倣品販売業者を相手に訴訟も起こし、差止・商品廃棄・損害賠償を勝ち取った。

これらの対策を続けた結果、模倣品に関する問合せ件数も減り、国内での模倣品は減少していった。

・ヒット商品になると、すぐに模倣品が出回るので、商標権による模倣品対策が必要になる
・ECサイトへの連絡・削除依頼、輸入差止め、警告・訴訟など、根気強く模倣品対策を行なう必要あり

海外でも模倣品対策に奔走

「anello」は、アジア・欧米など約20か国に展開。特にタイ・香港・シンガポールでは取扱店舗が多く、現地での人気はもちろん、そこに訪れる欧州の観光客からも人気の商品に。

そして、欧州でのブランド認知度が高まったことを受けて、欧州でもインターネット販売を開始するなど、欧州進出を本格化。進出先の海外においても、大切なブランドイメージを守るために、商標権の取得を進め、模倣品対策に奔走

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著者プロフィール

ベテラン弁理士山本

弁理士(特定侵害訴訟代理認定)
登録番号11267(1998年登録)
難関国家資格の弁理士に合格率3%時代に合格して【弁理士キャリア25年】
20代前半に弁理士事務所に入って【実務経験28年】(商標・意匠・特許の出願・登録手続き、外国での手続き等)。
この間、有名大企業(例えば富士通株式会社)の代理人弁理士、「日本知的財産仲裁センター」の「調停人・仲裁人・判定人候補者」を務めるなど、経験・実績ともに豊富で、難易度の高い案件にも対応可能なトップレベルの専門家です。
学歴は、早稲田大学大学院修了
趣味は、ランニング。
詳しい経歴などはこちら

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