商標登録の区分「第25類」の概要と商品指定方法

商標登録の区分「第25類」の概要と商品指定方法

ここでは、商標登録の区分「第25類」の概要と商品指定方法について説明します。

なお、商標登録に必要な「区分」、「商品/サービス」の全体的な説明は、以下のリンクの記事をご参照ください。

商標登録の区分「第25類」及びこれに含まれる「商品/サービス」の概要

商標登録の区分「第25類」は、被服及び履物に関する区分です。

具体的には、以下の商品に関する区分です。

被服、履物及び運動用特殊靴、帽子.

この第25類には、特に、以下の商品を含むとされています。

被服、履物及び帽子の部品、例えば、カフス、ポケット、既製裏地、かかと及びかかと当て、バイザー、帽子の枠(骨組);
運動用の被服及び履物、例えば、スキー用手袋、運動用及び運動競技用シングレット、サイクリング競技用衣服、柔道衣及び空手衣、フットボール靴、体操用靴、スキー靴;
仮装用衣服;
紙製被服、紙製帽子(被服);
よだれ掛け又は胸当て(紙製のものを除く。);
ポケットスクエア;
足部保温用マフ(電熱式のものを除く。).

この第25類には、特に、以下の商品を含まないとされています。

靴製造用の小型製品、例えば、金属製靴くぎ及び金属製靴合わせくぎ(第6類)及び靴くぎ(金属製のものを除く。)及び靴合わせくぎ(金属製のものを除く。)(第20類)、並びに裁縫用小物(付属品)及び被服、履物及び帽子用留具、例えば、留め具、バックル、ジッパー、リボン、ハットバンド(帽子の山の下部に巻いたリボン革帯・細ひも等の環帯)、帽子及び靴飾り(第26類);
特殊な用途に供する被服、履物及び帽子、例えば、保護ヘルメット(スポーツ用を含む。)(第9類)、防火用被服(第9類)、手術着(第10類)、整形外科用履物(第10類)、並びに特定のスポーツをするときに必須の被服及び履物、例えば、野球用グローブ、ボクシング用グローブ、アイススケート靴(第28類);
電熱式被服(第11類);
電熱式足部保温用マフ(第11類)、折畳み式乳母車及び乳母車専用の足部保温用マフ(第12類);
紙製のよだれ掛け又は胸当て(第16類);
ティッシュペーパー(第16類)及び織物製ハンカチ(第24類);
動物用被服(第18類);
カーニバル用面(第28類);
人形用被服(第28類);
紙製パーティー用帽子(第28類).

ただし、上述に示されている商品は、あくまでも区分「第25類」の概要を示すものであって、そのまま「商品/サービス」として指定して出願することは、内容及び範囲が明確とは言えず、適切ではないとされていますので、ご注意ください。

商標登録の区分「第25類」に含まれる「商品/サービス」の指定

区分に含まれる「商品/サービス」は、具体的かつ明確に表示することが必要とされています。

具体的には、類似商品・役務審査基準に記載されている商品・役務の表示(「類別表」を除く。)を参考に記載することとされています。

そして、「第25類」に属する代表的な商品(包括概念表示したもの)として、以下の商品が挙げられています。

被服,ガーター,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,靴保護具,仮装用衣服,運動用特殊靴,運動用特殊衣服(「水上スポーツ用特殊衣服」を除く。)

つまり、商標登録の区分として「第25類」を指定する場合、これらの商品を指定することで、「第25類」で指定できる商品を包括的にカバーできることになります。

ただし、広い範囲で多くの商品を指定した場合、特許庁における審査において、それらの商品について商標の使用又は使用の予定があることの証明を求める通知が出され、証明書を提出するなどの対応が必要になる場合があります。また、拒絶理由通知が出やすくなったり、第三者に異議を申し立てられたり、取消審判を請求されたりする可能性も高くなります。

そこで、これらの対応が必要になるのを防ぎ、これらの対応にかかる労力やコストを抑えるために、使用しない商品は削除する、あるいは、包括概念に含まれる具体的な商品を指定するなどのカスタマイズを行なうことが好ましい場合があります。

なお、包括概念に含まれる具体的な商品を指定するには、類似商品・役務審査基準の「第25類」において、包括概念に含まれる具体的な商品として挙げられている商品を参考にすることとされています。

また、類似商品・役務審査基準の見方がわからない場合には、類似商品・役務審査基準の「凡例」をご覧ください。

また、「商品/サービス」の記載方法は、特許庁が提供している「指定商品・指定役務の記載方法」をご覧ください。

・商標登録の区分「第25類」は、被服及び履物に関する区分
・「第25類」に属する商品を包括概念表示で指定するなら、上述の「第25類」に属する代表的な商品(包括概念表示したもの)を指定
・包括概念表示で指定すると、拒絶対応等の各種対応が必要になるため、これを考慮して、使用しない商品は削除する、又は、包括概念に含まれる具体的な商品を指定するなどのカスタマイズを行なうことが好ましい
・包括概念に含まれる具体的な商品を指定するには、類似商品・役務審査基準の「第25類」において包括概念に含まれる具体的な商品として挙げられている商品を参考にする

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著者プロフィール

ベテラン弁理士山本

弁理士(特定侵害訴訟代理認定)
登録番号11267(1998年登録)
難関国家資格の弁理士に合格率3%時代に合格して【弁理士キャリア25年】
20代前半に弁理士事務所に入って【実務経験28年】(商標・意匠・特許の出願・登録手続き、外国での手続き等)。
この間、有名大企業(例えば富士通株式会社)の代理人弁理士、「日本知的財産仲裁センター」の「調停人・仲裁人・判定人候補者」を務めるなど、経験・実績ともに豊富で、難易度の高い案件にも対応可能なトップレベルの専門家です。
学歴は、早稲田大学大学院修了
趣味は、ランニング。
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