商標登録の区分「第22類」の概要と商品指定方法
ここでは、商標登録の区分「第22類」の概要と商品指定方法について説明します。
なお、商標登録に必要な「区分」、「商品/サービス」の全体的な説明は、以下のリンクの記事をご参照ください。
商標登録の区分「第22類」及びこれに含まれる「商品/サービス」の概要
商標登録の区分「第22類」は、ロープ製品、帆布製品、詰物用の材料及び織物用の原料繊維に関する区分です。
具体的には、以下の商品に関する区分です。
ロープ及びひも;
網;
テント及びターポリン、雨覆い;
織物製又は合成繊維製オーニング;
帆;
ばら荷の輸送用及び貯蔵用の袋;
詰物用材料(紙製、厚紙製、ゴム製又はプラスチック製のものを除く。);
織物用の未加工繊維及びその代用品.
この第22類には、特に、以下の商品を含むとされています。
天然若しくは人造の織物用繊維製・紙製又はプラスチックから成るひも及びトワイン;
漁網、ハンモック、なわばしご;
乗物用カバー(型に合わせていないもの);
機能又は用途によって他に分類されない特定の袋、例えば、洗濯用メッシュバッグ、遺体袋、郵便用集配袋;
織物製包装用袋;
動物の繊維及び織物用未加工繊維、例えば動物の毛、繭、ジュート、未加工又は加工済みの羊毛、絹繊維.
この第22類には、特に、以下の商品を含まないとされています。
金属製ロープ(第6類);
楽器用の弦(第15類)及びラケット用糸(第28類);
紙製又は厚紙製(第16類)、ゴム製又はプラスチック製(第17類)の詰物用材料;
その機能又は用途によって分類される特定の網及び袋、例えば、救命網(第9類)、乗物用網棚(第12類)、旅行用衣服かばん(第18類)、ヘアネット(第26類)、ゴルフバッグ(第28類)、運動用ネット(第28類);
その材料に従って分類される織物製を除く包装袋、例えば、紙製又はプラスチック製包装袋(第16類)、ゴム製包装袋(第17類)、革製包装袋(第18類).
ただし、上述に示されている商品は、あくまでも区分「第22類」の概要を示すものであって、そのまま「商品/サービス」として指定して出願することは、内容及び範囲が明確とは言えず、適切ではないとされていますので、ご注意ください。
商標登録の区分「第22類」に含まれる「商品/サービス」の指定
区分に含まれる「商品/サービス」は、具体的かつ明確に表示することが必要とされています。
具体的には、類似商品・役務審査基準に記載されている商品・役務の表示(「類別表」を除く。)を参考に記載することとされています。
そして、「第22類」に属する代表的な商品(包括概念表示したもの)として、以下の商品が挙げられています。
落石防止網(金属製のものを除く。),船舶用オーニング,ターポリン,帆,原料繊維,衣服綿,ハンモック,布団袋,布団綿,編みひも,真田ひも,のり付けひも,よりひも,綱類,網類(金属製のものを除く。),布製包装用容器,わら製包装用容器,結束用ゴムバンド,雨覆い,織物製屋外用ブラインド,天幕,靴用ろう引き縫糸,ザイル,登山用又はキャンプ用のテント,ウインドサーフィン用のセイル,おがくず,カポック,詰め物用かんなくず,木毛,もみがら,ろうくず,牛毛・たぬきの毛・豚毛及び馬毛(未加工のものに限る。),羽
つまり、商標登録の区分として「第22類」を指定する場合、これらの商品を指定することで、「第22類」で指定できる商品を包括的にカバーできることになります。
ただし、広い範囲で多くの商品を指定した場合、特許庁における審査において、それらの商品について商標の使用又は使用の予定があることの証明を求める通知が出され、証明書を提出するなどの対応が必要になる場合があります。また、拒絶理由通知が出やすくなったり、第三者に異議を申し立てられたり、取消審判を請求されたりする可能性も高くなります。
そこで、これらの対応が必要になるのを防ぎ、これらの対応にかかる労力やコストを抑えるために、使用しない商品は削除する、あるいは、包括概念に含まれる具体的な商品を指定するなどのカスタマイズを行なうことが好ましい場合があります。
なお、包括概念に含まれる具体的な商品を指定するには、類似商品・役務審査基準の「第22類」において、包括概念に含まれる具体的な商品として挙げられている商品を参考にすることとされています。
また、類似商品・役務審査基準の見方がわからない場合には、類似商品・役務審査基準の「凡例」をご覧ください。
また、「商品/サービス」の記載方法は、特許庁が提供している「指定商品・指定役務の記載方法」をご覧ください。
・商標登録の区分「第22類」は、ロープ製品、帆布製品、詰物用の材料及び織物用の原料繊維に関する区分
・「第22類」に属する商品を包括概念表示で指定するなら、上述の「第22類」に属する代表的な商品(包括概念表示したもの)を指定
・包括概念表示で指定すると、拒絶対応等の各種対応が必要になるため、これを考慮して、使用しない商品は削除する、又は、包括概念に含まれる具体的な商品を指定するなどのカスタマイズを行なうことが好ましい
・包括概念に含まれる具体的な商品を指定するには、類似商品・役務審査基準の「第22類」において包括概念に含まれる具体的な商品として挙げられている商品を参考にする
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